仙蕊
あなたは江淮地区で民情を探っています。
その途中、はからずも雨が降りだし、あなたと一行は慌てて小さな建物に逃げ込みました。
体についた水滴を払っていたとき、片隅でじっとしている女性がいるのに気づきました。
年の頃は十八九。色白で、瑞々しいその美しさは並大抵ではありません。
我 : (体についた水滴を払い)お嬢さん、その嬉しそうな表情から察するに、
この雨をずいぶん長いこと待っていたのでしょうね。
仙 蕊: 見て、この雨は無数の琴の弦が、様々な音を奏でているようだと思いませんか?
あなたも私と一緒で雨がお好きなのですか?
≪好き≫
我 :
衣を潤し湿さんと欲す杏花の雨、面を吹くも寒からず楊柳の風
仙 蕊: 本当にいい詩。あなたの才は清新にして秀逸、格調高くていらっしゃるわ。
あの、一緒に雨の中を散策して、のどかな風景、たけなわの春を観賞しませんか?
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