子建
爽やかな秋晴れの日、洛水河畔に遊ぶ。
我 : 若君はとても詩文に優れ、学識豊かだそうですが、即興で詩をお作りになれるの?
子 建: …其の形や、翩たること驚鴻の若く、婉たること遊龍の若し…
髣髴たること軽雲の月を蔽うが若く、飄颻たること流風の雪を迴らすが若し…
我 : 洛神賦、素敵ですわ。やはり評判どおりですのね。
子 建: 洛神の美しさも、そなたには及ばないでしょう。
体は飛ぶ鴨よりも迅く、飄忽たること神の若し。波陵ぎて微かに歩めば、羅韈 塵を生ず。
我 : (非難して)口がお上手ね。
≪喜ぶ≫
≪怒る≫ 我 : 若君はいつもこんなに軽はずみですの?
子 建: 心から称えるのはあなたのような美人だけです。
我 : 若君は文章だけでなく、人を褒めるのもお上手なのね。
子 建: あなたは私の筆をもってしても表現しきれぬほど素晴らしい方だ。
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