斉藤帰蝶

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斉藤帰蝶: ねえ!何ぼーっとしているの、早く来て。

   我   : ああ。でもずいぶん歩いたけど、一体どこへ連

斉藤帰蝶: もう、黙ってついて来ればいいの。な

   我   : …。

 

林を抜けると、色とりどりの花が両脇の丘の上まで咲き誇り、夢でも見ているような心地がします。

蝶の群れが花畑の中央へ飛び去ると、そよ風が吹き渡り、かぐわしい花の香と、清々しい空気で心が満たされます。

 

斉藤帰蝶: (いたずらっぽく)どう?昨日見つけたの。あなたんとこの花園より綺麗でしょう?

 

   我   : 花は錦のように美しいが、お前ほどじゃない。

斉藤帰蝶: (笑って)甘い言葉で私の機嫌を取るしか腕前がありませんの?

   我   : ほかには…お前を好きになれる腕前も。

斉藤帰蝶: (目を白黒させる)口が上手ですね。

      あれこれ言って私の機嫌を取ろうったって、その手は食いませんわよ。

 

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