芳儀

太皇太后: 陛下、今回の巡幸ではどのような収穫がおありでしたか?

   我   : ソニン大臣の言は正しかった。土地占有の一件は、民に言い知れぬ苦しみを与えていたぞ

太皇太后: ほう?都でそのような大胆なことを仕出かす者がおりましたか。して、何か調べはついたのですか?

   我   : 土地占有のような大事は一介の巡検使にできることではございません。

      調べさせましたところ、背後でオボイが糸を引いていたことが判明いたしました

太皇太后: ふんっ、あやつにまだそのような度胸があったとは!陛下、この件、いかが処理いたしましょう?

   我   : 今やオボイは広範囲に勢力を伸ばしてその実権を握り、朝廷内に混乱を来しています。

      一体どう処理すればいいのやら…

太皇太后: 陛下は御自ら朝政をお執りになったばかりで、勢力が不十分。

      今はまず大臣を仲間に引き入れ、ご自身の実力を伸ばすべきです

   我   : 太祖母さま、ご指示ください

太皇太后: 今回ソニンがオボイの土地占有事件を告発したことから、2人は不和だと分かる。

      皇帝よソニンの孫娘と縁組みしソニンを味方に引き込みなさい

   我   : (またも政略結婚か。今は大局から見てもそうするしかないが…)

      皇祖母さまのお言葉、誠に然り。どうぞ良しなに話を進めてくださいませ!

 

  ――3日後。あなたはソニンの孫娘を娶りました

 

芳  儀: (顔を上げてあなたを見、不思議そうに)

      あ、あなたはあの日お会いした…?い、いえ失礼いたしました、陛下

   我   : (目の前の女性を眺めていると、急に胸がドキドキして)

      まさか!あなたがソニンの孫娘であったのか!

芳  儀: (顔を赤らめ、柔らかな声で)

      あの日、幸運にも陛下にお目にかかり、なんと麗しいお方かと思いましてございます。

      本日陛下に嫁ぐことができ、わたくしは何という幸せ者でございましょう

   我   : (芳儀の手を取り)これはいい!そなたと余は縁があったということだ

芳  儀: (はにかみながら)はい、陛下…

 

 

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